ITC近畿会広報担当
環境審査員補、環境カウンセラー
生田 勝
1.中小企業と環境経営
御社も環境経営をしませんか?と経営者に問うと
(1)我が社は未だ規模からいっても、とてもそんなことを言ってられません。先ずは儲けなくては会社が潰れてしまう。
(2)うちの商品・サービスは残念ながら環境には関係有りません、環境に負荷などなど与えていませんから。
(3)出来るならやりたいが何からやればいいか全く分からないし費用ばかり掛かるのは困る。
などなどと答えは様々です。
確かにこれまでは環境対応は一部優良大企業が社会的貢献活動として、義務として取り組み社会にPRするというのが一般的でした。
これは経営にとっては環境活動はマイナスという発想です。
ところが最近はそうではなく環境に対応することをむしろ経営にプラスに活かす環境経営が大企業はもちろん中小企業にも急速に広がってきています。
それはやはり市場メカニズムが変わってきているからではないでしょうか。
2.市場メカニズムの変化
下記に一例を示すように市場は既に完全に環境市場経済とも呼べる流れになっているのではないかと思われます。
| ・車 | エコカー |
| ・住宅 | エコロジー住宅、ゼロエネルギー住宅 |
| ・食 | オーガニック、無添加 |
| ・衣類 | オーガニックコットン、PET再生衣料 |
| ・エネルギー | ソーラー、風力、バイオマス、燃料電池 |
| ・家電,PC | エコ家電、エコPC、中古&レンタル |
| ・セメント窯業 | エコセメント、再生ガラス・陶器 |
| ・金融 | エコファンド、エコリース、エコ預金 |
| ・都市再開発 | エコシティ、エコビル、屋上緑化、ビオトープ |
その他下記の例なども中小企業の事例です。
| ・増えすぎて困っている竹を共鳴箱に使ったスピーカ |
| ・真冬でも6時間後に2度下がるだけの魔法瓶浴槽 |
| ・100年住める本物住宅、徹底した自然素材活用健康住宅 |
| ・環境を浄化するEM石けん |
| ・蛍光灯を売らず明かりだけをサービスする |
| ・冬の暖かさだけを売るファンヒータレンタル |
上記はほんの一例で、既にエコプロダクツ市場は50兆円へと迫りつつあり、100兆円市場も時間の問題と言われています。
3.環境経営の薦め
そこで私の提案ですが、経営改革を考えるときに環境をキーワードに経営改革を一度考えてみませんか、あるいは事業戦略や、中期計画を環境を重要戦略課題として取り上げて薦めてみませんか。
どんな会社でも以下のような展開は可能ではないでしょうか。
(1)自社の技術を使って環境にいい新商品・サービスを考えて開発する。
(2)自社の商品を環境対応という視点で見直しをし、環境対応商品・サービスとして、商品力、競争力をアッップする。
(3)自社の商品が有害化学物質を含まないかチェックし、問題が有れば改善し、Rosh規制のあるヨーロッパなどへ輸出可能にし、日本での法制化にも備える。
(4)自社の企業活動について省エネ、廃棄物の減少などなど環境対応を検討し、徹底する。
(5)地域、社会、環境に貢献する活動が出来ないか社員と検討し、実行する。
などなどいかがでしょうか。尚21世紀型環境経営のキーは以下のように言われています。
| 「20世紀経営」 | 「21世紀環境経営」 |
| ・利益と富のモア&モア | ? 業績と環境保全の両立へ |
| ・無限の地球、資源、市場 | ? 有限な地球、資源、市場へ |
| ・競争・競争 優勝劣敗 | ? 競争と共生(共棲) |
| ・目先重視、近視眼 | ? 持続可能、広い視野 |
| ・新商品、モデルチェンジ | ? 長寿命、循環リサイクル |
| ・ハード、物の所有 | ? ソフト、サービス、価値利用 |
| ・環境健康に無配慮 | ? 環境・健康によい、安全、安心 |
| ・マスメディア主体の広告 | ? 口コミ、インターネット |
4.終わりに
環境活動はいまや企業業績にマイナスの活動ではなく、むしろ積極的な事業戦略だと言っても過言ではなくなっています。
もちろん環境経営の為に環境マネージメントシステムISO14001を導入するというのも有効な環境経営へのステップですが、ISO9001で懲りた企業には最近はもっと簡便に取り組めるエコアクションなどもあります。
会社が積極的に環境に取り組む姿勢が従業員に伝わり従業員のモラールも向上し企業活動がレベルアップしたり、又社会にも評価され業績が良くなるという好循環も十分に考えられる時代に成っていると言えると思います。一度検討する価値は有るのではないでしょうか。
ありがとうございます。
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