「会議を効果的に」

  • 2006年4月 5日(水) 19:33 JST
  • 投稿者:
    HP委員会

「会議を効果的に」

ITコーデイネータ
中谷 正明

 仕事柄色々な会議に参画する事が多い。プロジェクト計画作成、プロジェクト進捗確認・評価、経営戦略策定、部門経営計画作成、問題解決・・など等。ここで言う会議は参加者の創造性と英知を結集して課題に対する前向きな対応策を作成するための会議のことである。従って一般的に用いられる会議―情報伝達・確認、調整会議など―とは違った意味を持っている。この小文ではあえてこの種の会議を「セッション」と呼ぶ事とする。

 セッションを「効果的」に進める際の効果的にという意味についても少し拘っておきたい。すなわち制限時間内に参加者の合意を得た形で、それぞれが会議以降何をなすべきかに関し具体的な了解をした結果を成果物(議事録)として作り上げる事、これが効果的と言う意味である。単に意見交換を行った、相互の意思疎通を行った、情報交換が行えた段階で会議が終わっては殆ど効果的な会議とはいえない。
 私の経験を基に効果的なセッションを実施する上で有効な原則があり、そのうち幾つかを以下にご紹介する。

1. 会議(セッション)の目的を明確に

 セッションの主題を事前に明確にしておくことは何をおいても重要であり、会議以前の段階、会議当日にも周知確認が必要となる。参加メンバー個々人も自分の意向を予め整理準備しておくことは当然の責務となる。
 問題解決型のテーマの場合には、問題の現状認識→問題に潜む原因の追究→解決策の検討→解決策の具体化→フォロー方法の作成という流となりテーマの大きさによってはこの流れに従って数回の会議開催となることもしばしば発生する。
 計画作成型のテーマの場合には活動項目の整理→それのフォローの仕方→→スケジュール化→担当者決定という順序となるがこれもテーマ次第では数回のセッションが必要となることが多い。
 いずれの場合もその都度集中討議を実施する上で流れを乱さないだけの相互協力姿勢が鍵を握る事となる。

2. 進行役(セッションリーダ)の役割の大切さ

 セッション成功の第2の鍵は進行役に掛かっている。お客様との会鍵を実施する場でセッションリーダーを勤める時など格別の重大な意味を持つ。
 事前のシナリオ作りにどれだけ周到な準備をしたかに掛かってくる。KJ法やブレーンストーミングなど伝統的なセッション技法をしっかりとマスターしておけばリーダーシップを発揮できる事は間違いがない。

3. 全員平等

 会議参加メンバーにはこの事を徹底しよう。立場上上の人(偉い人)が
いつも正しく有力な発言をするという保証はどこにも無く、新たに創造的な対策案を作り出すときには参加者全員が平等である事が必須であり、多くの意見の中から最適案を見つけるにはこの心が前提となる。

4. YES,NOを明確に意思表示

 折角セッションに参加しながら、意思表示を明確にしない人は全体の足並みを乱す人となります。発言ナシは自分の意見を持たない不適格者とみなす文化が欧米にはありますが、昨今の日本においても同じと考えよう。
 会議終了後に、実は・・というのは迷惑発想以外の何者でもありません。。

5. グループ・ダイナミックスの活用

 セッションは、対話(各人の意見披露)→葛藤→創造→合意→公約というプロセスで進行させる。この間反対意見、批判精神が飛び交う事となりますが多いに歓迎する心がけが大切。合意に到達する過程で違いを明確にする事が何よりも大切で、肝心のところを曖昧にしたまま先に進めると必ず後戻りが発生する。とことん話し合った上で、最後にはメンバー全員の合意と各人の約束(コミットメント)までを共有するプロセスこそ実現可能な対策案が完成する前提となる。

 以上、セッション(会議)を効果的に進めるための原則の一端をご紹介しました。ITCとしてSWOT分析やBSCによる戦略策定会議の場などをリードするに当たり、前提となる心構えとしてご参考になれば幸甚です。 
以上
中谷 正明
経営とIT活性化研究所 代表
公認システム監査人
公認ITC
摂南大学非常勤講師(システム監査担当)
著書 悩めるSEマネジャー119番 日刊工業新聞社 他

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