2026年がやってきました。
昨年、2025年は以前から国や各種機関が警鐘を鳴らしていた「2025年の崖」がやってくる年のはずでした。
しかしながら、今現在、我が国の経済や社会活動は、大きな変化もなく、むしろ、長らく続いたゼロ金利、デフレ状態という特殊な経済状態を脱し、物価上昇をともないながらも、成長への軌跡を描きはじめたのではないかと思われています。
実際に、我々関西在住の人間であれば目の当たりにした、2025大阪・関西万博の盛り上がりは、開催前のネガティブなムードを吹き飛ばして、関西経済に大きな活力を呼び起こしてくれました。景気の「気」という面からも、この地域の空気を大きく変えるターニングポイントになったといわれています。
こうした大きなトレンドだけではなく、この数年、大企業を中心として真摯にDXに取り組んできた成果の一端が、我が国経済をして、過去のレガシーシステムの維持コストや再構築の負担、それに関わる人材の払底といった要因による危機的状況を回避したとまではいかないまでも、多少の延命はできている現状をもたらしたのではないかと思います。
とはいえ、残された中小・中堅企業のDXの取組は、まだその緒についたばかりで、このままではデジタル化の遅滞による「崖」は、いずれやってくることになります。
そういった意味で、われわれITCに課せられた使命は極めて重大です。しかし、現役ITCは7千名で、しかもその過半数は企業内で活動している状況です。とても、三百数十万社といわれる我が国の中小・中堅企業のデジタル化を支えられる規模ではありません。
そこで、ITC近畿会では、昨年12月に開催した「デジタル経営カンファレンス2025 in 近畿」のメインテーマとして「ITコーディネータの”トリセツ”」を掲げ、ITC活用のひとつの道筋として、各企業におけるデジタル人材としてのITC資格の取得を推奨しました。
既存のITCだけでなく、新たにそれぞれの企業のデジタル化、DX推進を支える人材としてITCを社内育成することを提示したわけです。
こうした取組について、ITC近畿会ではケース研修の開催をはじめとした資格取得の段階、そして、ITC近畿会セミナーを中心とした資格取得後の相互研鑽や独立ノウハウの提供などを今後の会の活動の柱として推進していく必要があると考えています。
また、会員のみなさんが、それぞれどういったご自身の展望やITC近畿会への期待をお持ちなのかを語り合う場として、リアルでの交流の場を定期的に開催することを準備しています。
何かを学ぶとか、実利を得るということをひとまず置いて、集い語り合う機会を作りたいと考えているわけです。その中から、新たな活動が芽生えるかもしれません。ぜひ、ご参加いただければ幸いです。
最後になりましたが、2026年が、会員のみなさんにとっても、ITC近畿会にとっても、新しい未来へと希望の道筋が見える1年になることと願い、また、みなさんのご健康とご活躍を祈念して、年頭のごあいさつとさせていただきます。
2026年元旦
特定非営利活動法人ITC近畿会
理事長 垣見 多容
