理事長挨拶



理事長 垣見 多容
理事長 垣見 多容

 昨年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが「5類感染症」となって1年が過ぎました。もはやコロナ禍は過去のものというムードもあります。

 日常が戻ってきたことは喜ばしいことですが、それによって、通勤ラッシュがぶり返したり、働き方が旧態依然に戻ったりしてしまっては、せっかくこの間チャレンジしてきたことが水泡に帰してしまいかねません。

 わたしたちがめざす事業改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)も同様で、少しの気持ちの緩みから一瞬で大きく後退する場面にも遭遇します。デジタル化の仕組みそのものは、そう簡単にはなくなりませんが、それを運用する人間の気持ちはやはり不安定なようです。

 そういった意味で、これからの時代は、DXに向かって進みつつも、それを維持し継続して行くための「ひと」を育てることが各企業においても急務といわれています。

 しかしながら、DXの推進と併行しての人材育成、中小・中堅企業においては決してたやすい道のりではないと思います。

 そうした局面でこそ、デジタルやITから経営課題にまで精通するITコーディネータが活躍できるチャンスではないかと考える次第です。

 DXも、とりあえず進めようという時期から、自社のDX現在地を確認するための「DX推進指標」が登場し、Ready for DX、DXへのスタート地点に立ったことを示す「DX認定」、そして達成した成果を評価する「DXセレクション」「DX銘柄」といった測定と評価の各指標も整備されてきています。

 これらをうまく組み合わせて、顧客へのアドバイスやアプローチをすすめていきたいものです。

 みなさまには、これまで以上にITC近畿会へのご指導とご協力を賜りますようお願いを申し上げる次第です。

 

2024年6月8日